クックパッド株、お家騒動後の停滞から抜け出せるか!?

お家騒動に見舞われて市場を賑わせていたクックパッドさん(2193)。

この銘柄を先月からモニタリングしておりまして、調べたことをまとめてみましたのでUPします。欲しいけど、8月9日(水)開示予定の決算の予想が全くつかず、まだ買えていないのですけどね。以下、ヘタクソ投資家の短期的視点の論評にすぎませんので、投資は自己責任でお願いしますね~。

なお、本記事には創業者の佐野氏、前代表執行役の穐田(あきた)氏、現代表執行役の岩田氏の3名が重要な人物として出てきますので、同社株初見の方は覚えておいてください。
(※ちなみにさっそく余談ですが、穐田氏は菊川怜さんの旦那さんです。)

スポンサーリンク

①お家騒動と株価チャート

以下チャート内にクックパッドのお家騒動関係の出来事と、クォーターごとの決算発表日をプロットしています。比較対象として日経平均を採用していますのでご参考まで。

内紛が表面化するまでは超堅調に推移していただけに、この下落はホルダーさんたまったものじゃありませんね。まさかこんなことになるとは。

2015年11月27日の社外取締役による特別委員会設置が伏線。他銘柄でもこういったリリースが突如出てきたら、おやおや!と身構えた方が良さそう。具体的なリリースはHPにありますので気になる方は見てみてください。後から見れば「そういうことだったか」と思える内容ですが、当時は背景にお家騒動があるとは素人目には思えない内容です。

そして2016年1月19日の株主提案権の行使に係るリリース(佐野氏が経営陣刷新を提案)により内紛が世に出てきて、その後は和解や決裂など都度都度のリリースに合わせて株価は右往左往。同1月19日のリリース文面で衝撃だったのが、「佐野氏に対して、株主提案の内容等について説明を求めたものの、その場では、同氏からは、書面記載以上のことは話すことがないとのことでしたので、(以下略)」 ・・・おいおい、仲悪すぎ!!!いい大人がコミュニケーション取れてないじゃんw そりゃ売られるわ。

また、内紛の発端が佐野氏と穐田氏の経営ビジョン違いという点も見ておく必要があります。
穐田氏は多角化路線をとる一方、佐野氏は本業のレシピサービスへの注力を目指し、この方針の違いが2015年4月のみんなのウェディングTOBから、2016年5月の複数の子会社売却検討開始、2016年12月のみんなのウェディング資本提携解消など、多角化路線からの方針転換につながっています。
以下は売却事業を2016年12月期決算説明会資料から抜粋してきた図ですのでご参考まで。

なお、本騒動は、みんなのウェディングの資本提携解消と同時に、穐田氏は執行役を辞任し、また、2017年3月の株主総会で同氏が外れた役員体制が決まり、収まりがついた模様です。

②定量的に経営成績を見てみよう

以下は過去3年分の本決算における売上、営業利益、当期純利益、EBITDA、営業利益率のグラフです。
(※同社はIFRS採用企業ですが、理解を図るため当期純利益といった表現にしています。また、直近の短信では過去の売上・利益等について、多数の事業売却があったためそれらは除き、継続事業のみの数値としている旨が注記で書かれていますが、本グラフにおいては売却された事業の売上や利益も含めて作成しています。)

直近の2016年12月期は増収減益。みんなのウェディングが連結されていたので増収となっていますが、これ以降は連結から外れて減収となります。また、直近期は減損を35億円、特損(IFRSでは金融費用と表記)を19億円出したこともあり、純利益は前年の41億円から10億円に大幅減。ただ、EBITDAは70億円から88億円に増加しており、ポジティブorネガティブの判断が分かれるところ。同社はP/LよりもC/Fを重視すると決算説明資料に記載されています。

つづいて、直近の1Q比較はこんな感じ。
こちらのグラフは事業売却が過去あったものとして、継続事業のみでの比較としています。

営業利益率は改善していますが、販管費が前年の18.4億円から15.7億円となり14%の減少。売上連動減とは言え、根幹の人材が減っているのではないかな~と、うがった見方をしていたら、販管費内訳が決算説明補足資料にありました(下図参照)。わお、やっぱ従業員めっちゃ減って人件費も減ってるし・・・。
純利益は11億円から15億円に増加していますが、みんなのウェディング売却による特別利益なので一過性のもの。


(※2017年12月期第1四半期決算補足説明資料より抜粋)

また、サービス利用者数も前期間比で減少。検索アルゴリズムの変更も影響したようですが、一過性のものなのか、組織力が弱まったこと等により継続的に減少してしまうのか、これだけでは自信を持って判断ができません。

(※2017年12月期第1四半期決算補足説明資料より抜粋)

(※2017年12月期第1四半期決算補足説明資料より抜粋)

下表に財務データをまとめましたが、減損出したり事業売却したりB/Sはかなーりスリムになりました。償却費負担は減るので営業利益は今後よく見えてくるでしょう。前期70億円ほどあったのれんが12億円に減少しているのも買い安心につながりますね。

ちなみに、先日の8月1日に適時開示をぼやーっと眺めていたら、みんなのウェディングの3Q短信が出ていたので覗いてみました。まず目に入ったのが66%の営業減益。コーヒー飲みながら食べていたクッキー吹いてしまいましたよ。

お家騒動でネガティブに見られてしまう創業者の佐野氏。私も当初調べているうちは、なんだかなーと思っていましたが、みんなのウェディングの減益決算や、スリム化したクックパッドのB/Sを見ていると、経営資源を自身が思い描く事業に集中させ、会社を立て直そうとしている姿が見て取れ、ポジティブに思うようになってきました(やってるのは岩田氏かもしれないけど)。
余談ですがホリエモンが佐野氏をかなりディスってる記事がウェブ上にあり、最初は気になっていましたが、世の中多角化を好む経営者とそうでない経営者に分かれて、ライブドア時代のことを考えるとホリエモンは前者であり、穐田氏とそりが合うのだろうな~と思っています。

あと、財務に関連して、今期のコンセンサス予想は売上高153億円、営業利益76億円、純利益49億円、EPS46.5円となっており、1Q決算を見ても合理性のある数字なのかなと考えています。この純利益は過去最高水準なので、これなら簡単に株価上がりそうじゃん!と最初は短絡的に思ったのですが、現状の株価940円に当てはめるとPERは20倍なのです。

ウェブ系の事業なのでPER40倍~50倍は当たり前かと思いきや、例えばカカクコムは激下げ中とはいえ、PER20倍前後なんですよね。クックパッドとカカクコムを横並び比較するのも異論はあると思いますが、この手の企業に対するマーケットの現状の評価というのは、PER20倍前後が適切なのかもしれません。ちなみにぐるなび(これも爆下げ中)もPER16倍程度です。

また、以前のクックパッドは多角化してイケイケどんどん、M&AしてEPSもっと上げるぜ!といった流れだったのが、今は本業回帰しコツコツ利益を積み上げていく感じ。この経営方針においては、例えば50倍といったPERを期待するのは的外れなのかもしれません。ただ、本腰を入れている海外事業が発展すれば、国内が飽和していく中、新たな市場獲得ともとらえられますし、クックパッドが保有する膨大な利用者データはビッグデータとして活用でき、他企業との革新的な事業連携等につながり、高PERに回帰する「かも」しれません。

③現経営陣を見てみよう

取締役会は創業者の佐野氏、代表執行役の岩田氏、その他社外取締役5名の計7名からなっております。とてもシンプルな構造。意思決定は迅速そうです。また、執行役は5名、佐野氏を除いた4名が外部企業出身者で経験値はとても高そうです。

創業者 佐野陽光氏
1997年にクックパッド前身の有限会社コインを創業し、現在は海外のプロダクト開発を担当しています。有価証券報告書上の住所は米国カリフォルニア州で、ホリエモンはかなりの勢いで海外居住の同氏をディスっていましたが(ググれば出てきます)、シェアの43%を持つThe・オーナーですし、オーナーから経営を任された岩田氏がどれだけ敏腕を振るうことができるかに注目した方がよさそうです。

代表執行役 岩田林平氏
岩田氏は日本と海外の最高責任を持っています。
同氏は三和銀行、マッキンゼーを経て、2016年より代表執行役に就いています。

社外取締役にはカヤック代表取締役の柳澤氏が就いています。これは面白いじゃないか!柳澤氏がいるだけで100株だけでも買っておいてみたい気になりますw ちなみに、佐野氏とは慶應SFC時代の旧友だそうです。

人の気持ちのマネジメントは難しく、一度崩壊してしまった組織はすぐには直りません。人材の流出やモチベーションの低下はジワジワ経営に支障をきたしてくるように思います。
ただ、過去には組織がズタズタになったもののV字回復になった会社も多々あり、例えばmixiもモンストが当たったとは言え、当時新任社長となった元マッキンゼーの朝倉氏が立て直しを行いました。岩田氏も同じファーム出身者。立て直しを図ってくれることを期待しています。

④まとめ

すみません、上記取りとめも無く書いてしまいましたので(汗)、まとめます。

この銘柄、最初はじきに騰がるんじゃないかと短絡的に考えてモニタリングし始めましたが、調べてみると大変奥が深かったです。改めてまとめますと、私自身が投資する際には以下を要点として考えておきたいなと思います。

  • まずは一時的に減少したサービス利用者数を維持・向上できるか。ただ、この手のサービスの有料会員数は急には減りにくく、実はうちのカミさんも有料会員だけど、お家騒動などつゆ知らず、有料サービス継続中という
  • 組織力が戻り、向上していくか。従業員数は減少しているが、それは経営のスリム化なのか、それともサービス力の低下につながることを意味しているのか
  • 社外を除き、取締役は佐野氏と岩田氏のみで意思決定は迅速に。岩田氏はリーダーシップを発揮できるか。また、社外取締役のネットワークを活用し、斬新なサービスを構築できるか
  • 財務会計上の膿は出し切った(はず)。注力開始の海外事業が軌道に乗るか
  • コンセンサスEPSは46.5円。PER20倍で940円、25倍で1,162円。多角化から本業重視に舵を切った今、市場は拡大成長を同社に期待することができるか

株価はヒストリカルでは安値圏にあるように見えるのですが、今すぐインすべきかどうかはヘタクソな私にはまだ判断つきません。ただ、ポテンシャルは大きく、中長期で持っていたらキャピタルゲインは狙えそうな銘柄な気もします。
8月9日の2Q決算でサービス利用者数の推移がどうなるか。決算見ながらそろ~り、そろ~り参入してみようかなと思います。

投資は自己責任でお願いします。

(※わお、なんか記事書き上げて投稿しようと思ったら8/3の今日は5%近く下げてるね・・・。PER18倍ちょっとの850円あたりまで落ちてくれば買い時かなぁ。)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする