日本とアメリカの雇用統計(2017年2月・3月)

経済のファンダメンタルズを見ていく上で欠かせない雇用統計。
直近では3月31日に日本の2月分の雇用統計が、4月7日に米国の3月分の雇用統計が発表されております。

まず日本の概況は以下のとおり。
2017年2月失業率 :2.8%(前月3.0%、前年3.2%)
2017年2月月間現金給与 :262,869円(前月269,790円/-2.57%、前年262,301円/+0.22%)

失業率が2%台に入るのは1994年以来、23年ぶりという凄い値。自発的失業もあるでしょうから、完全な雇用状態と言えるでしょう。実際に人手が足りないという声は多く耳にするのではないでしょうか。

その一方で、賃金は明確な上昇が今のところまだ見て取れない感じ。2000年から見ても0%を境に上に振れたり下に振れたり(均すと下の方が多そう)。とは言え、さすがに企業も熾烈な人材獲得競争の中で待遇改善を行わないといけないでしょうから、今後の賃金上昇には期待したいところです。その反面、獲得競争に勝てない企業はどんどん競争力を無くしていくのでしょうね。特に中小企業の人材獲得難が続いているのと、事業承継がうまく行われないため廃業に進んでいくというのも人材不足が大きな原因となっているのではないでしょうか。

ちなみに月間給与をそのままグラフ化したのかこちら。ボーナス月の補正は行っていませんので月ごとに波打っています。しかし、、、これを見て何となく分かりますが賃金は減少しているのですね。線形を取ってみても係数はマイナスと残念な感じ。リーマンショック後のボーナスの下げが大きいように思えます。

続いてアメリカの概況(速報値)は以下のとおり。
2017年3月失業率 :4.5%(前月4.7%、前年5.0%)
2017年3月平均時給 :26.14ドル(前月26.09ドル/+0.2%、前年25.46ドル/+2.7%)

こちらもリーマンショック後に失業率が急上昇、一時10.0%も付けています。その後はなだらかに減少傾向にあり、FRB当局者も現在の数値は完全雇用に近い状態と認識しているようです。日本と違うのが平均時給はリーマンショック後でもマイナスを付けていないこと。物価も安定的に上がっていく理由も分かりますね。
(※US全業種の平均時給データがUSのBUREAU OF LABOR STATISTICSのサイトを見る限り2007年3月からのため、それ以前は記載できておりません。)

平均時給の推移をグラフ化したのがこちら。ブレもなく一直線(笑)

これら労働データが物価など様々な経済事象に反映され、各国の金融政策に影響してくることになります。日本の物価上昇の素地は脆弱に見えますが、良好な雇用を根底に正常な金融環境に戻ってもらいたいものです。

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