田舎暮らしを始めてはや6年となりました。
最初のうちは都会とのギャップに毎日驚きの連続でしたが、それも日常となり良くも悪くも驚きが減ってきました。
当時の記憶を思い出としてブログに書き残しておきたいなと思うのですが、その1つとして、野菜がめっちゃもらえるということを綴っておきたいと思います。
長く暮らせば暮らすほどレア野菜ゲット率も高くなりますので、田舎順応度で以下ランク分けしてみました。かなりの量の野菜をいただいていますが、決して物乞いではないですからねwww
田舎順応ランク1 〜職場の人からいただく〜
田舎に暮らし始めて関わる最初のコミュニティーは会社ではないでしょうか。
職場のおじさんやおばさんに可愛がってもらえるようになると、畑を持つ人達から野菜をもらえるようになります。「東京のスーパーなんて野菜が高くってねぇ~。」といった感じで都会から来て自家製野菜が珍しいっぷりをアピールしてみましょう。畑を持つおじさま、おばさまは野菜を捨てるほど持っているので、喜んで与えてくれます。
その他にも、職場の冷蔵庫にはご飯にかけて食べると激ウマの「自家製シソの実漬け」が入っていたり、「野沢菜」の配給があったりと東京のオフィスではまず考えられないことに新鮮な感動を覚えていました。また、地域の特産の果物もよく置かれているわけですが、うちの場合はリンゴをよく目にしました。
田舎順応ランク2 ~近所の人からいただく~
地域に馴染んでくると近所の人とも顔見知りになります。
私は最初の頃アパートに住んでいましたが、外に出てお隣さんなどと軽く挨拶をしていると、徐々に立ち話をするレベルになってきます。そうすると野菜ゲット率が上昇してくるので、いつもの「東京のスーパーなんて野菜が高くってねぇ~。」を使ってみましょうw
当時家の前には「やさいおばさま(通称)」がいらっしゃいました。
大変お世話になった方で、おばさまは朝夕と過ごしやすい時間帯に自宅に隣接する畑で作業を行われています。おばさまとは立ち話をしているうちに仲良くなってきました。
まずいただいて驚いたのが超デカいレタス。
写真で分かるとおり、携帯と比べるとこの大きさ!
自分で食す用の野菜を作っているので、もちろん無農薬です。
ニンニクの束や、
あまいブロッコリー、
キャベツまでいただきました。
食べきれないので、お好み焼きにしたり、煮物にしたり。
ブルーベリーといった珍しいものも。
ちょいちょい摘まんで食べていると、あっという間になくなります。
このアパートは引っ越すことになったのですが、うちの2歳の息子が可愛がってもらっていて、おばさまはチビに食べさせようと内緒でメロンを植えてくれていました。メロンが成長する前に引っ越したのでいただくことができず、おばさまも大変残念がられこちらも沈痛。田舎の人は温かいです。
また、引っ越しの日に大家さんに挨拶に行ったら、そこでも大量の野菜をもらいました。
アパートに住んでいた頃の夏場には、玄関のドアノブにビニール袋に入った野菜がしばしば掛かっているのですが、それは大家さんがくれたものでした。
ちなみに地方ではアパートの敷地も広いので、プランターで野菜を栽培することも可能です。
バジル、ミント、ローズマリーといったハーブ類を育てて料理に加えると味の幅が膨らみます。
うちの田舎から送られてきた桃とプランター育成バジルのサラダ。
桃も食べきれないので贅沢な使い方をしてしまいました・・・。
田舎順応ランク3 農業者とマブダチになる
そんなこんなでアパートから一軒家に引っ越しました。
話はそれますが、引っ越した先は1889年(明治22年)に建てられたいわゆる古民家で、エキサイティングな日々が始まりました。
この家に隣接して住む大家さんがかなりの農家というか、定年退職後趣味で野菜類を栽培している方で、物件内覧に行った日に畑も紹介され、そこに生えていたルバーブを大量にいただきました。入居を決めたわけではないのにw
そのルバーブはこんな感じでジャムに変身しました。
新居に住み始めると、数日おきに大量のキュウリが届くようになりました。
しかしこのキュウリが旨いこと。大家さんに旨さの理由を聞いたところ、キュウリにも色々と種類があって、みずみずしい種類のものが一番旨いので、それらを育てているということです。
バーベキューで味噌とともに食べたり、ピクルスにしたり。
こちらは浅漬けと野田琺瑯のぬか漬け美人で作った醤油漬けです。
そして驚いたのが、この古民家の庭にはブドウがなっているいということです。
これもこの家に住むことに決めたポイントの1つで、庭からブドウを採って食べるという贅沢はたまりません。余ったブドウは凍らせて保存したり、サラダにしたりしました。
こちらはビーツとブドウと、庭で育てたパクチーのサラダです。
家の向かいに大きな栗の木があり、畑を耕していたお向かいさんに「こんにちはー!」と挨拶したら「栗採ってけや!」と。
こちらは栗ごはんにしていただきました。
これも全部大家さんからのいただきもの。いろいろあるので割愛しますが新米もいただいたり。
あと小ネタですが、近所をランニングして疲れて歩いていたら、野菜をいっぱいに積んだネコ車を押す見知らぬお婆さんに遭遇し、このようなやり取りをしたこともあります。
俺「こんにちはー!」
婆「今日は天気良いな。どこからきただ?」
俺「ちょっと先に住んでて。ジョギングしててねー。」
婆「これ持ってけ」
俺「ええっ!? いいんすか!?」
これらが通行中のお婆さんからいただいた野菜です。
見知らぬ婆さんからももらうとは我ながらハイレベルですw 東京で見知らぬ人に食べ物もらったらまず怪しむよね・・・。しかし田舎は温かい。
田舎順応ランク4 自らの畑を持つ
実は2年前にも知人から畑の一角を借りて、ズッキーニや枝豆やシソを植えたことがあるのですが、3,4日放置した結果、草ボーボーとなり無残な結果になりました。自然のパワーは冗談抜きに凄まじいです。
新居でも野菜はいただければいいやと思っていたのですが、大家さんから「裏の畑耕しておいたから使って」と連絡が・・・。
これがその畑。まあ柔らかい土でフカフカのベッドのように感じました。
うちの実家にも畑はあって幼少の頃はよく遊んでいたのですが、成人して自ら耕すのは初めてのこと。
耕していたら隣の畑で作業していた70代半くらいのばーちゃんが物珍しく寄ってきて「腰が入ってねぇなぁ。こうやるんだ。」と叱られる始末w 彼女たちは軽い力でちゃちゃっと素早く畝を仕上げていきます。
余談となりますが、この地域の高齢者はボケていないのですよね。
おそらく、日々変化する自然環境の中で作物を注意深くケアしながら育てていると脳が活性化するのかなと思います。大家さんは毎日農作業で「忙しい忙しい」と言っているくらいなので、毎日マンションでTVをぼやっと見て過ごす高齢者とは脳や体の働きが違うのかなと思います。
さて、耕した結果こんな感じになりました。
ひとまずはイチゴ、ネギ、ニンニク、ニラを植えました。ニンニク以外は例によって大家さんの畑から、おすそ分けしてもらったものです。
10月くらいに植えたのですが、今は厳冬で畑も雪を被っています。
春になるとまた顔を出してくれるようなので、雪解けが待ち遠しい限り。
そういえば過去の話ですが、うちの田舎に都会育ちの妻と結婚の挨拶に帰ったとき、妻が田んぼの稲を見て「あれは何??」と言ってきて、このお嬢さんは何を冗談言っているんだとポカーンとしたことを思い出しました。
そんな妻も今は立派にクワを持って畑を耕してくれています。
良くも悪くも生活力のあるファミリーになりたいので、子どももこんな環境があることを知った上で育ってもらいたいなーと思います。
田舎暮らしも悪くはないですよ。寒冷地なのでこの時期死ぬほど寒いけど・・・w