外国人投資家動向の調べ方 先物の数値はこうやって見よ!

日々変動する株式相場で生き残っていく上で、外すことのできない外国人投資家動向。

個人投資家が外国人動向を知る術としては、①投資部門別売買状況②外資系証券寄付き前注文動向といったものがメジャーではないでしょうか。私もウィークリーで相場展望を書き残していますが、投資部門別売買状況の外国人動向は注意深くチェックするようにしています。

ただちょっと混乱するのが、投資部門別売買状況について、報道媒体によっては異なる数字が出たりします結論から言いますと、現物の数値だけでなく先物の数値を含むかどうかの違いなのですが、例えばテレ東の経済番組では現物だけを伝えることが多いように思いますし、ロイターでは先物も含んだ数値を伝えているように感じます。また、証券会社の投資情報ページを見ても現物を中心に表示している傾向があるように感じます。

外国人の現物の取引動向であれば検索すればすぐ出てきますし、取引所のホームページに分かりやすくアップされていていますが、先物についてはちょ~っと一癖ありますので、今回はその調べ方についてご案内したいと思います

ちなみに、こちらのウィークリー記事では外国人動向など投資部門別売買状況を毎週記しておりますので、ご参考になさってください。

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①取引所のページから、データをダウンロード

まず日本取引所のホームページにアクセスします。
トップページの左側に「マーケット情報」という場所があるのでクリックしてください。

すると以下の画面がでてきます。
下の方に、「統計情報(先物・オプション関連)」という項目がありますので、そこの「投資部門別取引状況」をクリックします。

次に以下の画面に移りますので、調べたい期間のCSVデータをダウンロードします。

ダウンロードしたデータを開いてみましょう。開くとこんな感じに出てきます。

むむむ???わけの分からない数字が羅列されており、壊れたデータが間違ってアップされているのではないかと思うほどです。しかしこれは合っているデータでして、ここから少々手を加える必要があります。別のページを見てみると「利用手引き」がありますので、それを見てることにしましょう

②利用手引きをダウンロード、そしてデータ加工

利用手引きは、取引所の3番目に開いたページ右側の「ご利用の手引き」をクリックすることで表示されます。そこに「CSV項目内容及びCSVヘッダー」というエクセルデータがあるので、これをダウンロードします。

ダウンロードした利用手引きを開くと最初に以下のデータが出てきます。
データ集計に慣れた方ならここで大よそ検討が付くと思いますが、この「項目名」のNo.1~No.24までが最初のCSVデータのヘッダー部分にあたります。なお、「ヘッダー」というシートも付いていますが、そこを見ていただくと、そのまんま貼付のできるデータが表示されております。また、右側の「代金欄の単位」という部分も後で見返すので覚えておいてください。

下の画面は先程の項目名の列を最初のCSVデータにヘッダーとして貼り付けたものです。
おお、ようやくこれでデータに意味が出てきましたね!

さらにデータを加工していきますが、その前に、もう一度利用手引きに戻ります。
今回調べたいのは①海外投資家の、②日本株先物取引動向、なのでそのコードを確認します。
これを見ると、帳票種別は【301、313、314、316、323、324】投資部門コードは【60】となることが分かります。

さて、最初のCSVに戻りまして、まず最初に投資部門区分を上述の60(海外投資家)でソートします。売買代金を調べるので、以下の画面ではその列も分かるように太字にしております。

そして、今回の調査対象は日本株の先物なので、以下画面の赤枠部分だけが対象となります。
ここまでくれば、もうほぼほぼ完成です。

③最後に、整えたデータを用い計算します

さて、これで最後です。計算を分かりやすくするために該当する行だけを抽出しておきましょう。
ここで手を加えなければならないのが、「金額単位」という列があるので、そこを調整します。手引きの最初の画像に戻ってもらいますと、金額単位のことが書かれており、【2の場合は百円単位】【3の場合は千円単位】となりますので、そこの補正作業を行います。

つまり、表を見てもらえれば早いですが、【301 日経225先物】の場合は千円単位【314 TOPIX先物】の場合は百円単位なので、売買代金にそれぞれ1,000と100を掛け合わせます。
そして、各先物商品の売取引代金、買取引代金を合計し、差し引けば、売り越し or 買い越しが出てくることになります。なお、ここでは売り越し額3,510億円と出てきました

ここで、ロイターの投資部門別売買状況の記事を見てみましょう。

海外投資家が日本株を739億円売り越し=現物先物合計
[東京 27日 ロイター] – 4月第3週(4月17日─4月21日)の海外投資家による日本の現物株と先物合計の売買は、739億円の売り越し(前週は375億円の買い越し)となった。 <中略> 大阪取引所がまとめた同期間の先物・オプションの投資部門別取引状況では、指数先物(日経平均先物・TOPIX先物のラージ・ミニ、JPX日経400先物、マザーズ指数先物の合計)で、海外投資家が3510億円の売り越しとなった。
(※出所:ロイター2017年4月27日 ウェブ記事)

おお、これは元データから算出した値と記事の値がピッタリ!!! よかった!
ちなみに、現物だけを見ると2,770億円の買い越しという状況。この現物の数字だけを見ると、「ヒャッホー外国人買い買い~!!!」と無邪気に嵌め込まれてしまう可能性が高まりますので、この現物の数字だけしか知らないのと、先物の数字も両方知っているのでは、今後の相場を見通す上で戦略も大きく変わってくると思います。

情報過多の中、報道の数値をそのまま鵜呑みにしてしまうこともありますが、それだけでは物事の根源を掴むのは難しいと思います。時間に余裕のある方はこのような感じで一次データから経済事象を紐解いていくのも頭の体操になって良いんじゃないですかね!

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