長短金利差と株価の推移 ~フラット化は景気後退の前兆と言うけれど~

アメリカでは長短金利差縮小し2007年9月ぶりの水準に。

経済の教科書には「イールドカーブのフラット化は景気後退の前兆となる」というのが必ず書いていますのでヒヤヒヤしてしまいます。

ただ今回BloombergやReutersの関連記事を読んでいると、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は「逆イールドはリセッションの強いシグナルだが今はそのような状況ではない」「イールドカーブのフラット化はこれまでのところ通常の動きの一部だ」と話したり、FRB副議長のクオールズ副議長は「アメリカ長短利回り格差の縮小はリセッションが差し迫っているという兆候ではない」と話したりしていることが伝えられています。

うーん、どっちやねんと投資判断がつきませんので、過去の長短金利差と株価の動きをちゃちゃっと調べてみました。とりあえずグラフを作りまして、大した論証はしてませんけど、よかったら参考にしてみてください。

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長短金利差とダウ平均株価の推移

まず、下のグラフが長短金利差とダウ平均株価の1996年1月から2018年4月までの推移となります。

長短金利差はそれぞれの時点の【10年債利回り-1年債利回り】、【10年債利回り-2年債利回り】、【10年債利回り-3年債利回り】の3つを採用しています。

おお、たしかに利回り格差はみるみる縮小していますね~。

いろいろあると見にくいので、一般的に使用される【10年債利回り-2年債利回り】だけを抜き出したグラフがこちら。シンプルになりました。

最後に、経済的な大きな出来事、逆イールドが発生した時期、現在の水準(長短金利差0.41ポイント)をグラフ中に示して視覚化しました。

うーん、さまざまな角度から見ていく必要があるのでしょうけど、このグラフを見る限り、長短金利差の縮小がすぐさま株価に悪影響を与えているようには思えません。

定量的に見てみようと、日次ベースで「ダウの前日比変動率」と「長短金利差の前日比変動率」の相関係数を取ってみました。すると出てきたのは0.009という数字。こんなゼロに等しい相関係数もなかなかお目にかかれませんが、どうやら関係ないみたいです。

最近の経済ニュースを読むと、やたらフラット化で煽ってくるので心配していましたが、取りあえず急いで手仕舞ったりする必要はなさそうです。

とは言え、景気の踊り場感もあるように思いますので、日本株で考えると消費増税が行われる予定の2019年10月前や、オリンピックの2020年あたりには、これまでとは違う投資手法で臨まなければなあと思っております。日銀のETF買い残も超絶要注意ね。

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直近までグラフ更新しました(~2018年9月10日)

2018年4月の投稿のタイミングから更に長短金利差が縮小してきました。
グラフを直近(2018年9月10日)まで伸ばしてみまたのでご参考まで。

10年-2年の金利差は、4/19(木)に投稿した時点では0.48ポイントでしたが、8/27(月)にはなんと0.18ポイントまで縮小し、9/10(月)の時点では0.21ポイントになっています。

長短金利差が0.18ポイントまで縮小した背景としては、トランプ大統領が8/20(月)に「利上げは気に入らない」と発言したり、8/22(水)に同大統領の元個人弁護士が「大統領の指示で選挙法に違反した」と発言したり、8/24(金)のジャクソンホール会議でパウエル議長が「段階的(急速でない)に利上げを実施する」と発言したり、長期金利に相当な外圧がかかっていたためなのかなと思っています。

さーてどこまでいくことやら。

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